公開質問書に対する回答

1 あなたは、今回の3町合併協議会の設置に賛成されましたか、反対されましたか。

       反対しました。

3 1で「反対」と答えられた方にお聞きします。あなた個人としては、合併についてどのようにお考えですか。

       Cその他(学研都市として、精華町との2町合併が望ましいと考えます。)

4 全員にお聞きします。何故その方法が良いと考えられましたか。その理由をお書き下さい。
 
       私は、地方自治体は、住民にとって一番身近な存在であり、信頼されなければならないものだと
       考えます。現在の合併議論が起こっている背景には、国や自治体の財政上の厳しさによるところ
       が大きいのは言うまでもありませんが、同時に基礎的自治体そのものの変容が求められているの
       であり、住民と共に将来の町づくりを描いた上で、その手段の一つとして合併議論をすべきであると
       考えます。

       木津町は、平成15年の7町村任意合併協議会解散以降、首長が交代する度に、合併に対する考え
       方が大きく変容しています。また、平成14年度の合併に対する住民意識調査で一番多かった枠組
       みに対する調査や検討はされておらず、納得できる説明も一切されていないのが現況です。私は、
       精華町との2町合併を支持する40.3%の方々の思いを尊重し、学研都市として、共通のまちづくり
       の課題をもつ精華町との2町合併が望ましいと考えます。

       自然と学研の共生都市、木津町。人・自然・科学を結ぶ学研都市精華町。掲げるメッセージも類似
       する2町では、学研都市建設を通して、人口が伸び、学研としての魅力ある町づくりを期待して人が
       移り住んできたわけです。古からの歴史や文化を大切にし、自然と共生する学研都市として共通項
       を多く持つ2町の合併が、そのまま学研都市の発展にも繋がると考えますので、2町合併が望まし
       いと思います。

 また、その方法を選ぶ際に具体的な比較・検討をされましたか。検討された場合は具体的な内容をお
聞かせください。


       合併を推進する一般的な理由の一つに、厳しい財政状況があげられます。しかし、それは、木津町
       だけが厳しいのではなく、国も地方自治体も同じように厳しいという状況です。

       私は、税収における公債費について比較・検討をしてみました。木津町の15年度決算によりますと、
       町税収入が51億で、借金残高は、特別会計、債務負担行為額を合わせると、236億あり、1年間に
       返済する額(公債費)は、11億なのです。加茂町は、町税が、14億に対し、公債費が8億、山城町は
       、町税9億に対し、公債費が10億なのです。収入の大部分か、もしくはそれ以上のローン返済を余
       儀なくされている状況の2町と合併することで、行財政改革が可能とは思えない、いえ、むしろ他町
       の借金を抱えることにもなる合併にどこにメリットがあるでしょうか。
       一方、精華町も、決して状況はよくありません。町税が48億で、借金残高は、314億、公債費は15
       億です。

        しかしながら、「現在の合併議論は、財政面ばかりが目に付くが、本当に必要なことは、住民がど
        のような町に住みたいかの視点の議論が必要だ」(宗田好史 京都府立大助教授2005年2/20)
        と言われたように自分たちの住む町の将来像を描くことなくして合併議論を進めてはいけないと感
        じています。また、学研都市10年が経、「けいはんなまちづくりを考える会」のように木津・精華の
        住民の側からのまちづくりへの交流・提言などもされている状況があります。

        今こそ、住民と共に公・共を問い直し、「本当の意味で自ら考え実行する自治体」として生まれ変
        わる、そんなきっかけを与えてくれる合併が2町なら可能だと私は思います。学研という共通した
        まちづくりへの理念を掲げ、行政の枠組みを越えた取り組みを進めている木津・精華2町が合併
        すべきと考えます。

6 2002年住民アンケ−トでは、精華町との2町合併を約40%の方が希望されています。
今回の3町合併の枠組み決定に、住民の意思は尊重されているとお考えですか。


        いいえ

8 6で「いいえ」と答えられた方は、住民の意思を尊重するにはどのような取り組みが必要 と思われますか。
 
        本来、法定協設置の前に、合併検討会等で合併の是非も含め、単独でいく場合、3町での合併の
        場合、調査結果で多かった2町の合併の場合も合わせて検討すべきであり、それをしないで法定
        協議会設置をしたことは全く理解できないというのが、まずもって私の思いです。
 
        総務省のHPでも掲載されていましたが、合併は国や都道府県が無理やりすすめるものではなく、
        住民のためのものであり、手続きも住民の自主的な決定によるものであります。ましてや、首長が
        無理やり進めるものであってはならないと、私は考えます。

        現在の状況では、住民の意見を尊重するための公平な方法として、丁寧な説明とセットの住民投
        票において住民の意思を問う必要があると考えます。

9 わたしたちは、町の将来を決めるのは住民と考えます。住民の総意はどのような手段で聞くべきとお考えですか。
 

        8に記入したように、住民の意見を尊重するための公平な手法として、住民の意思表示を可能とす
        る住民投票が必要と考えます。その前提として、財政シュミレーションが呈示され、合併効果の検
        討、単独でいく場合のシミュレーション、合併した場合のシュミレーションなどがわかりやすく示され
        た上で、説明会を開催し住民と行政・議会の充分な意見交換の後、住民の皆様に意思を問うとい
        う意味において、住民投票をすべきだと考えます。

10 最後に、あなたが描く、合併により生まれる新しいまちの将来像をお聞かせ下さい。
  又、単独が望ましいとお考えの方は、あなたが描く木津町の将来像をお聞かせ下さい。

 
         私たちは、国家的なプロジェクトとして進められた東の「筑波研究学研都市」と並ぶ西の「関西文
         化学術研究都市」の真只中に住んでいます。このけいはんな学研都市は、一点集中型開発では
         なく、12の地域ごとに機能が分担されているようです。だからこそ、豊かな田園風景を残したまま
         の開発がされているのです。

         日本有数の知的機関の集積を持ち、田園地帯をそのまま残した環境を併せ持つ2町は、まさに
         生涯にわたる、豊かな住生活を保障してくれているインフラを持っていると言えます。こうしたイン
         フラを活かした知・教育・文化・歴史・自然の融合する町づくりこそ、住民が生涯ここに住み続け
         たいと願う町であり、他ではできないものだと考えます。

         2町が合併した新しい町では、施設建設を重視するのではなく、如何に住民が既存の施設を活
         用するかが先決だと考えます。施設などへの多額の不要な投資を控え、それらを活用する手法
         を整えることなどが必要と考えます。(必要な施設は、当然つくるという前提です)研究施設、国
         会図書館、しごと館、けいはんなプラザを結ぶコミュ二ティーバスの運行は、地域住民全体が施
         設を有効に活用する方法の一つでしょう。
 
         豊かな自然環境をどう活かすかという点では、泉大橋のふもとの木津川河川敷で、子どもたち
         と共に、自然の水の流れを楽しむことができます。また、木津駅前にリサイクルされた自転車貸
         し出しコーナーを設け、古くからの町並みを楽しみながら、鹿背山のおいしい空気と風景・焼き物
         目当てに散策に行くというのはいかがでしょう。まさに、歴史ある町と自然の中で、人生を豊かに
         過ごすことができると思います。

         49.28Kuの面積の2町は、教育・福祉の町として、住民参加のもとで地域の大人たちによる子
         どもの居場所づくりも進めます。従来あった区長制を見直し、定年退職した男性や女性たち、今
         まで帰って寝るだけであった中高年の方たち、高校生や、大学生も一緒になって自分たちの住
         む町を自分たちでつくっていこうと、小学校区単位で学校の教室などを利用し、地域の独自性を
         保った新しい地域づくりを進めるという動きを高めたいと思います。

         生涯にわたる学習を通して、より自己の成長を促すことができると共に、子どもや高齢者たちが
         自由に集える場所が提供され、人と人が、生き生きと地域社会に関わり、自治体との協働で公
         共を担う「新しい公共空間」が生み出され、生涯にわたってすみ続けたい町ができるように思い
         ます。