くれは 2問目、「進化した事業仕分けにするために」としてお聞きします。
私自身、いろいろ事業仕分けについては、いろんな厳しい指摘をしてきました。
今回も市長のマニュフェストでは、「引き続き事業仕分けを実施し」とあります。
市では、2年間事業仕分けを実施され、その事業数は15事業で仕分けを実施されています。

この間、いろいろ指摘したことはお伝えしたわけですけれども、3年目を迎えた今回、
事業仕分けを実施したいという市長の思いを汲んで、実施する以上、より進化していく、
効果のある、そして仕分けをした事業だけではなく、それが他の事業に及ぶような、
そういう効果をもたらす事業仕分けとするべきとの思いで質問したいと思います。

私自身、昨年は近江八幡市の事業仕分けの仕分け委員として参加させていただきました。
そこには、説明する職員の力量、それはいろんな差がありますけれども、一生けん命される
職員の力量というのは、本当について言ってられるなと、失礼ながら思いましたので、
また、仕分け委員に他市の職員が仕分け委員となっているという状況も拝見して、
緊張感に満ちた仕分けの現場を体験しております。そこで、確認と提案をします。

@ そもそも事業仕分けの意義をどのようにとらえているのですか。
A 過去2回を実施し、今年度の改善する点はありまか。あれば何ですか。
B 事業の選択はどのように考えているのですか。
C 行財政改革推進委員にプラスして2班体制で少人数にして、議論できる体制にしては。
いかがでしょうか。


市長 呉羽議員の質問に答えます。
  2問目の事業仕分けのご質問ですが、行財政改革を進めていく上で、有効なツールであり、
木津川市の実施している行政サービスについて、施策そのものの必要性、また実施主体及び
仕事の進め方を議論し、現状における問題点や今後のあり方を考えていくためのものであり、
その評価結果やまた助言については、私が政治的判断を行うための一つの材料としてとらえています。


総務部長 2点目から4点目にお答えします。
まず2点目は、改善点は、昨年度の仕分けで、傍聴者からのアンケートや仕分け人から、
「さらに議論を深めるためには、1事業当たりの配分時間をもう少し長くするべき」とのご意見を
いただき、今回から、1事業当たり30分から40分に改善をし、それに伴いまして、1回当たりの
事業数を5事業から4事業に変更する予定としています。

次に3点目について。選択方法としては、市職員から提案のあった事業を内部選定基準により
庁内組織の行財政改革推進本部で30事業程度に絞り込みを行い、その中から、仕分け人と
なる行財政改革推進委員会委員の皆様に8事業を選定いただき、その結果を木津川市の
対象事業として決定するものです。

4点目は、事業仕分けの傍聴に来ていただいた方には、木津川市が実施するすべての
事業仕分けの議論をごらん頂くため、現在のところ、2班体制とする考えはありません。


くれは 市長、総務部長、これ何でしょう。321283460.jpg へのリンク


総務部長 このマークについては事業仕分けの本来の趣旨であります。森本千絵さんという方が、
事業仕分けの本来の意味についてのロゴマークを作成されたと。意味合い的には、
みんなで話し合いをしながら未来の社会を築いていこうというマークです。


くれは 6月13日に構想日本が発表した事業仕分けのロゴマークですよね。
市では、この事業仕分けのマーク、使えますか。


総務部長 再質問ですが、現在のところ、使用するということは考えていません。


くれは 実は、6月18日、滋賀大の事業仕分け研究会の勉強会に参加しました。
そこで、構想日本が提案している新たな要綱等々の協議をさせてもらったんです。
そのときに、このロゴマーク、構想日本なり滋賀大が入るところについて、使っていただけるので
あればつかってくださいということで連絡を受けたということで、木津川市の場合、構想日本も
滋賀大研究会もかかわっておられないので、幾ら使いたいといわれてもそれは使えないというの
が実情なんですね。

それで、私は実はこの「自治体の事業仕分けの進め方、活かし方」という、この本、この前
6月1日に発行されたんですけれどもインタビューを受けた関係で寄贈を受けたのです。
この中に構想日本の代表の加藤さんがこんな言葉を書いておられるのです。「事業仕分けが
広まってくると事業仕分けをやったことにしたいと言う自治体も出てきます。つまり仕分け
対象や仕分け人の選び方、公開の仕方によってはニセ事業仕分けもありうるということです。」、
また、構想日本では、事業仕分けとして7項目の条件を満たすものをそれを事業仕分けと
定義づけています。7項目、その中の一番私が重要だと思うのが、「事業仕分けの準備に
おける第3者機関との共同準備」というのがあります。木津川市では、第3者機関との共同準備、
どのように行われていますか。


総務部長 事業仕分けの方法は、いろんな方法があります。今、議員が提案をされています、
説明されました、構想日本にお願いする事業仕分け、大学にお願いする事業仕分け、
また公募されて、市民の方が参加をされた事業仕分け、いろいろあります。

 木津川市としては、21年に木津川市の行政改革大綱、また基本計画、これの作成について
非常にご努力をいただきました先生方に今回の事業仕分けの委員になっていただいているところです。
事業仕分けの方法はいろいろですので、市としてはそのような形で実施していくとなっています。
 
また、第3者機関ということですが、この委員の方たちは、行政学でありますとか、財政学、
それぞれの専門の大学の先生を初めとして、税理士さんであるとか社労士さん、各企業の
幹部の方ということで、いろいろ民間の中からのお知恵を借りる方ということです。
第3者機関としてではありませんが、その方たちの知恵をかりながら、木津川市としての
事業仕分けの実施をしていきたいと考えています。


くれは じゃあ、角度を変えて。例えば、事業仕分けを実施したことによる公表、実施後の対応、
次年度への予算等々、また方針などの公表というのは、市ではどうなっていますか。


総務部長 公表については、議員よくご存知だと思いますが、広報、ホームページで公表
しています。事業仕分けの予算については、本年度もそうですが、事業を実施した内容、
当初予算で予算計上し、補正予算でも一部復活をいたしましたが、予算に反映をしてきて
いるところです。


くれは そうですね、ホームページで公表いただいています。しかしながら、私の感想としては、
金額は掲げてあります。これ、金額がマイナスになったからいいというものではないとまず指摘
したいのと、例えば史跡買い上げ事業であれば、補正予算でさらに増額してあるというような
ことからみて、やはりきちんと事業仕分けをした結果が、金額だけではないところ、事業の
進め方なり、事務の進め方なり、拡大も含めてどういうふうに反映しているのか、それを
何年度までに実施するのかというようなことを詳細に出すべきと思います。
それは構想日本や滋賀大もそのように指導というか、されていると思います。

 近江八幡市で仕分けしたので、3月に、仕分け委員様ということでいただきました。結構、
こういう分厚いものをいただいておりますので、これを見ますと、どんなふうにしいて内部で
考えられたのか、市長はご自分の政治的判断だとおっしゃいましたけれども、仕分け委員は
一生懸命多分議論されていると思いますので、それをどんなふうに反映しているのか、
金額だけではないと思いますので、そのあたり私は非常に不足していると思います。

 また、内部の人たちだけで事業を選ぶということも、外部の協議をしながら事業を選ぶんだよ
ということが構想日本なり滋賀大のスタイルですので、その意味からしたら、私は残念だと。
事業仕分けをPRしていただいて実施する以上、もう少し形に沿った、苦言を呈しているのですよ、
にせだとか、えせだとか、模倣事業仕分けを見つけてくださいよと、それと惑わされないでくださいと、
この本には書いてあるのです。そんなふうに木津川市の事業仕分けをしてほしくない、
私はそんな思いで質問をし、そんな思いで提案しています。

 ですので、内部の、内部だと思うのです、行財政改革推進委員会のメンバーすべて、
仕分け人の方たち。もちろん市民の方もおられますが、そうではなくて、初めて会った外部の
仕分け人、仕分け作業をずっと経験している人たち、それをきちんと入れて、私は体制を
整えなおしてすべきと指摘したい。

 これはいつも平行線ですが、市長、そこらあたり、私の伝えた思いをどんなふうに受け
止めていただいたかを確認して、この質問を終わりたいと思います。


市長 木津川市の事業仕分けについては、先ほど答弁させていただいたとおり、これまでの
積み上げの中で非常に熱心にやっていただいているというのが現状です。その中には、
公募された市民の方も入っていただき、それぞれのまちの思いも入れていただいているところです。

 今、呉羽議員さんから、まったくそういう関係のない人も入れて意見を聞くべきということでした。
行財政改革の審議会という委員の先生方もおられますので、今後の進め方については、
十分にそういったご意見も伺いながら、どういう方法がよいのか、さらに研鑽を深めて
いただけるよう努力していきたいと思います。

 一時、非常に事業仕分けが大きく報道され、国でも関心を持ってされたと思います。
 私も一定の事業仕分けについては、今後のやはり財政状況を見ながら、どんな事業を進めて
いくのか、どういうものを見直していくのかということの中では、合併した市でもありますので、
非常に大切であると思っています。

 しかしながら、いろんな国の仕分けも見ていますと、特に最近のスーパーコンピューターでの
2番でいいのですかとについては、非常に私もあのときいろいろ疑問に思ったのですが、
いろんな思いはあると思いますが、何が大切であるか、何を残していくのか、そういうことを
十分に見極める中で事業仕分けをしていくことが大切であると思います。


くれは そもそものところから見直すというのが一つの事業仕分けのポイントですので、
そこら辺も含めて考えていただきたいと思います。