くれは 2問目「高齢者の肺炎球菌ワクチン接種に助成を」としてお聞きします。
高齢者の肺炎による死亡率は高いです。抵抗力が衰える高齢期の肺炎は重症化し、治療や
入院費用は、家計や自治体の財政も圧迫します。予防策が大切であり求められていると思います。
肺炎球菌ワクチンの有効性・安全性は国際的に認められてはいますが、任意の接種でもあり、
知らない人も多いというのが現実です。全国的に、接種費用の公費助成を行う自治体が増えており、
2011年5月1日時点で439自治体です。府内では、その時点で助成をする団体はなかったわけです
けれども、この10月1日から和束町が実施されています。23年4月1日時点にさかのぼって1人1回
のみ4000円助成をするということをされていると聞きます。公費助成をして、接種に行く行動を起こし
やすくすることが必要です。
予防接種費用助成は、高齢者の経済負担を軽くし、健康長寿で暮らせるようにする施策であり、
ぜひとも市での公費助成を望むものです。そこでお聞きます。
@市における肺炎患者に占める高齢者の割合はどれくらいですか。
A肺炎球菌ワクチンが有意だという根拠はどんなことと思われますか。
B肺炎の治療費・入院費に比べ、ワクチン接種助成をした場合の財政負担金額の差はどれくらい
になると試算されますか。
C高齢者のワクチン接種に対する公費助成を行う考えはありませんか。
保健福祉部長 1点目の質問ですが、市における肺炎患者に占める高齢者の割合の把握は
困難ですが、京都府の統計資料によりますと、平成20年度の年齢別の人口10万人対の受療率は、
65歳以上の高齢者は、全年齢も平均の3倍から5倍程度となっています。
次に、2点目の質問ですが、風邪やインフルエンザにかかりますと、肺炎球菌などの病原菌を
排出するなどの免疫力が低下しますので、肺炎を併発しやすくなりますが、ワクチン接種によって
重症化しにくくなり、抗生物質などの薬剤の効果も良くなると認識しています。
3点目の質問ですが、肺炎の治療費・入院費については、重症度や治療法によりかなり幅が
あるのが実情です。
全日本病院協会のデータによりますと、平均の入院期間が19.4日で、医療費は約53万円です。
肺炎球菌ワクチンの助成を実施した場合に、3000円を65歳以上の高齢者の20%に当たる2600人
の方に助成したとしますと、780万円となります。
次に、4点目ですが、全国で4分の1程度の自治体が公費助成をされていると認識していますが、
65歳以上の高齢者の方に対しては、すでにインフルエンザの予防接種について、1回3200円の
助成を行っているところです。限られた財源をどのように分配するかという問題もありますし、ワクチン
には必ず副反応があります。基礎疾患をお持ちの方が多い高齢者の方に広く接種を呼びかける
安全性が担保されているかどうか、国等の動向を見極めて検討していきたいと考えています。
くれは この9月に京都胸部協会、保険医協会からの陳情書がそれぞれの府内自治体に
届いています。今回、12月の厚生常任委員会の中で、その陳情書の審査をされ、国に意見書を
あげましょうというのが委員会としての意思となりました。今後、本会議で挙げられると思います。
陳情書の中には、国に助成を要望するとともに、それまでの間、自治体としての助成を行ってほしい
という項目が要望事項にあったわけです。委員会ではそのあたりも含めた審査は十分にはできて
いないかもしれませんけれども、それを目にした私としては、陳情項目の中にあるということで、
これはぜひとも木津川市でも考えてもらいたいという思いで質問しています。また市民の方からの
要望もいただいていますので、前向きに考えてほしいと思っていの質問です。
先ほどの答弁では、一番最後に言って頂いた副作用もあるし、国の安全性が担保されているかどうか、
動向を見てから、市としては考えたいと言われ、後ろ向きというか、残念な答弁ですけれど、安全パイとい
うことだと思います。
木津川市が2011年9月に保険医協会に回答されているものを見ました。HP上で。そこにも
同じような形で書かれておりましたので、費用面とか制度面で今の段階で市が独自ですることは
困難ですよということが書かれていました。
しかしながら、先ほど言いましたように、府内で初、和束町がさかのぼって助成するんだよと。
それは期間をしっかりとしなければいけないけれども、23種類の感染を予防する役割がこのワクチン
にはあるということで、自治体がこれだけ増えているということは、その効果が十分副作用のこともPR
した中で、効果があるという認識を持たれている自治体が増えていると。それは医療費の抑制にも
つながると思うわけです。
保健福祉部長はご存じと思いますが、2011年の5月26日に厚生労働省の審議会の中で、高齢者
に対して接種を促進していくことが望ましいワクチンであると考えると、このワクチンのことを申し述べている、
審議会での議論になっているわけですが、それはご存じですね。
保健福祉部長 ただいまの件について、承知しています。
くれは 国の動向を見ながらということで、市としてはというのは今の段階だと思います。
死亡原因の第4位を占める、この肺炎ということで、重篤化しやすい、高齢者は特にということですので、
私は国の動向を見るという後ろ向き考え方ではなく、市として積極的に取り入れて頂きたいと思っています。
インフルエンザの予防もしているし、どこまで助成したらいいのかということでの今の時点での積極的な施
策でないと感じましたけれど、あくまでも府内で和束町がした。それであとは国の様子をみながらということでは、
二番煎じ2なると思います、研究も含めて進めていただきたいと思いますので、そこの部分で財政的な事を
言われたら難しいとは思いますが、お願いします。
入院や治療の費用に比べたら、こちらの方が財政的に軽減になるといって積極的にされている自治体が
あるのです。そこら辺りは十分ご存じだと思いますので、全体の議論のなかでして頂きたいと思います。
市長に最後の答弁をお願いします。
市長 今、質問の中でいろいろお話を聞かせていただいていますが、やはり入院よりも治療費の方が
比べると非常に安く上がるということで、予防をしていくことは本当に大事だと思っています。
インフルエンザについても、今56%ほどの方に援助しているわけですけれども、肺炎球菌のこういった
問題については、今部長からもご答弁させていただきましたように、国の方での方向、また副作用に
ついても少し心配しているところです。
今後については、やはり積極的な予防策ということで、国の方針が出てきましたら、私どもの市としましても
考えていきたいと思っています。限られた財源の中で、子育てですとか、高齢者・障がい者、またいろんな面
で予算を投入していくわけですけれども、今のご意見についても今後十分検討させて頂きたいと思っています。
くれは そのようにお願いします。80%以上の肺炎球菌に対する抗体ができるとされていると聞きますので、
お医者さんの発言がありますので、そこら辺り、十分に効果と副作用の問題を照らし合わせながら考えて
いただきたいと思います。