くれは 4問め、「(財)緑化協会の一括指定管理等を見直せ。」として指定管理者制度全般に関わっての質問します。
来年3月31日、指定管理している交流会館及び総合文化センターの期限が終了します。指定管理に公募制を取り入れた木津町、管理委託をさせるため職員3名を雇用して財団法人を設立しそれ以来、多岐にわたる事業を一括で指定管理している山城町、それらの期限が終了する来年3月を前に、制度について整理をすべきであるし、そして見直しをすべきと言う思いで聞きます。

木津町では、公募制を採用はしましたが、京都市内のイベント関連会社と地元建設会社の2社の応募であでありました。そして、地元建設会社へ委託されています。文化交流拠点として直営で管理していた時に比べ機能は向上したのかどうか、どう思われますか。

また、一方、アスピア山城では設立当初から公募をしないで1法人への委託ではありますが、自主企画を積極的に展開され、来館者数・売り上げの面でも増加をされています。

公募であれば何でも良いとは言えない例だと思いますが、一括委託を長年続けることは、(財)緑化協会が木津町域にもあることから不均衡だと何度も指摘しています。それは既得権的な扱いでもあります。市民協働の視点も取り入れ、NPOや市民団体など活用できる方向で考えるべきという観点より、4点質問します。 

@ 現在、指定管理している施設はどこか。今後、指定管理を考えている施設はどこですか。
A 公募制を採用した指定管理制度のメリット・デメリットを、どうとらえていますか。
B 公募する、しないかとは別に、選定過程を市民に十分説明する必要があります。そうなっていますか。
C その上で、市民協働として取組む考えはありますか。あるなら具体的にお聞かせください。


市長 木津川市の指定管理者制度については、市条例及び市が定めた指定管理者制度の採用と指定に関する指針に基づき指定の手続きをおこなっており、平成21年3月31日に指定期間が終了するものについても、これらにより手続きを進めることになります。具体的には、公の施設の目的や実情を検証し、効率・効果的な管理に主眼を置いて、その選定手続きを決定したいと考えています。

 次に、交流会館の機能の向上については、基本的枠組みに従い、管理を行っており、特筆すべき機能向上は考えられませんが、地域社会との交流促進と地域貢献のための無料イベントなどを行っています。

 また、NPO団体等が活用できるようにとのご質問については、市民協働はこれからの木津川市の行政運営になくてはならないものと考えています。今後、研究して行きたいと考えています。


総務部長 まず、1点目の現在指定管理している施設はどこかということです。現在、指定管理している施設は、中央・東部・西部の3交流会館です。それから、山城文化総合センター、やすらぎタウン山城プール、やすらぎタウン棚倉広場、上狛広場、上狛南部広場、天神川北広場、不動川公園、棚倉駅西1号公園、2号公園、なでしこ公園、椿井南公園、上狛駅東公園、木津老人福祉センター、山城老人福祉センター、山城森林公園の18施設です。

 次に、公募によるデメリットというよりは、公募になじまない例としては、地域の密着したコミュ二ティ関連施設など市民との協働を推進するという本市の政策にそった施策展開を行う場合や、現在管理している団体の設立経緯や社会役割を考慮した場合に、現在の団体が引き続き管理運営することが望ましい場合が考えられます。

次に、3点目は、公募するかしないかは別に、選定過程を市民に十分説明する必要があるという質問については、選定過程については、市のホームページなどへの情報公開の手段を講じて生きたいと思います。

そして、市民協働といして取組む考えはあるのかと、あるなら具体的にということです。市民協働と公の施設の管理のあり方については、現在研究していまして、今後、そういったものに対して、結果を出していきたいと考えていますので、よろしくお願いします。



くれは 最初に市長がいわれた、「指定管理者制度の採用と指定に関する指針」にのっとってやっているといわれました。私も持っていますが、手続き的なことがだらだらっと書いてあるだけのものです。個別の中身について、本当にこの施設を指定管理する方がいいのか、どうかというあたりは、この指針にはないわけで、それはもう十分考えていただきたいと思います。

 そもそも、指定管理者制度というのは、平成15年に導入された制度でありますが、5年が経過した今、サービスの質の低下の問題などが顕在化してきているというのが事実でありまして、今年の6月6日に、総務省の事務次官が各都道府県の知事あてに出した、「指定管理者制度の運用上の留意点とそのあり方について」検証及び見直しを行えというような通知を出しましたが、それはご存知ですよね。聞かせてください。

 やはり、民間の保育園が、指定管理した保育園がつぶれたりとか、直営に戻したりというような事例が多発しているということがあって、今一度ここでしっかり見直すべきだと私は思います。

 その上で、先ほど言われましたように、「特筆すべき機能向上は考えられませんが」というような交流会館の機能向上についての答弁があったわけなので、そういう意味からして、公共サービスの水準が確保できるのが最重要課題ですので、その点にたってきちんと指定管理する方がいいのかというあたりを今一度検証していただきたいと思います。

 私自身、指定管理者制度について、公共施設など合理的な運営がされる見込みであれば納得できるが、保育園とか図書館など中身が重要である場合、そして中身に意義があってこそ、存在価値がある施設についてまで外注することはいかがなものかと強く思っていますので、その意味からして、今の時点での検証は今後の指定管理者制度のあり方にも関わると思いますので、きちんと今の時点でしていただきたい。「副市長をトップにして考える」という昨日の特別委員会で言われていましたので、その検証はしていただきたいと思います。

 それと、山城町の場合は、売り上げがあった場合は、400万円の覚書があったと思うのですが、400万円以上の利益があった場合は返却するよと、指定管理料を返すよという覚書があります。それは非常にある意味利益配分をきちんと明確にしているというのは必要なことだと思います。

 それと、以前にも指摘しましたが、3つの選定委員会の費用が上がっていますが、この選定委員会のあり方が非常に疑わしい、指摘したいと思います。

例えば、去年、20年2月15日のアスピア山城の時には、5人の委員がおられますが、うち、3人が職員、1人は議員、1人は元議員という構成であります。説明責任が十分果たされている選定委員会の構成ではないと指摘したいと思いますので、そういう意味からしたら、ホームページで選定過程を公表するのは当然ですが、選定委員会の委員のメンバーのあり方、メンバーの依頼の仕方、外部の有識者も含めてというようなことを指針では言っていますので、そのあたりをきちんとしていただきたいと思います。


総務部長 何点か質問いただきましたが、1点目の総務省の通達です。今年の6月6日付けでいただいておりまして、その中の指定管理者制度の運用ということで、先ほど議員がご指摘したとおり、検証及び見直しを行えということでして、3点ほどいただいています。

 その中の1点が、先ほど議員から指摘いただいたように、公共サービスの水準の確保ということが1点、そして次に公共サービスについて外部有識者等の視点を導入すること、また委託料についてい適切な積算に基づくものであることといったようなことで、国から府を通じて、そういった形で事務次官通達をいただいています。

 そういった中で、現在、私どももこういった視点を踏まえて、先ほどからご指摘いただいていますが、統一的な取り扱いをするということで、現在木津町、山城町から引き継いだ取り扱いを、指針に基づき検証して、統一的な取り扱いをするために、協議しているところです。

 それから、交流会館の売り上げですが、私どもで頂いている中では、例えば交流会館については、1年間で2980万円の委託料を支払っていますが、そこに条例に基づいて使用料、あるいは実施事業の数字を収入を追加されて、そういった形で、現在のところ、赤字にはならずに、とりあえず黒字で回っていただいておりまして、それぞれの実施事業の収入利用料金の収入が確保されているということで、事業実績の報告を交流会館の指定管理者からいただいています。
 それから、先ほど緑化協会の関係で、売り上げ400万円で利益配分というような形ですが、これも一つの利益配分の考え方かなと思いもしています。

こういった点についても、今後、この方法がどうかというのも一つ検証させていただきたいと思っています。
それから、指定管理者の今後、保育園とか図書館とか、いろいろとご指摘をいただいていますが、サービス水準というものを視点に、今後、どういった方向がいいかということを公の施設については統一的な方針というか、見解をお示しできるように、今後進めていきたいと思います。


くれは
 検討してください。
財団法人の形を取っていますので、山城の場合は非常に見えやすいです。議会に報告があるので、その住民サービスがどう向上しているのかもよくわかるので、そういう意味からして、今黒字にはなっているといわれましたが、交流会館は見えにくい形になったと危惧しています。

 それらも含め、これから少しの間、選定委員会も踏まえながら、当然、統一した見解にたって、個々の施設に当たっての指定管理をするかしないかを判断していかれると思いますので、それはきっちりと総務省通知にあるようにしていただきたい、それを要望して、私の質問は終わります。
 答弁、あればしてください。


市長 この指定管理の問題については、今、いろいろとご質問をいただいているとこです。
 いろいろやり方も違っていますし、また取組んでいる状況、木津・山城については指定管理も進めていますが、旧加茂地域には進めていませんので、今後木津川市全体の中でどうするかということについても検討するようにということで進めています。
 また、保育園については、民営化ということで、いろいろ問題があるという話もありましたが、公設民営で、さらに公で取組めなかったサービスを拡大していただいて、非常に喜んでいただいている保育園も現実にありますので、そういった点からも、今後も検討していきたいと考えています。