くれは 2問目、焼却場建設について

2001年、木津町において、焼却場候補地が1箇所に絞られて後、地元との硬直した状況が現在も続いています。一部公募委員も入った委員会において選定された候補地、2つの候補地が1箇所に絞られた選定理由は「木津中央地区は、土地区画整理事業が本格稼動したところであり、良好な住環境の整備を目指し、〜中略〜施設用地の一括購入が可能」と記載がありました。2010年にまちびらき、13年にはUR撤退とのスケジュールの中で、URに予定地の明記を求めているが全く進展していない状況でも一方であります。

また、炉の問題。現在予定されている炉は、熱分解溶融方式と聞きます。桜井市では、2002年今回の案と同炉が稼動、5年が経過しています。9月議会で今後15年間の包括運営を建設されたメーカーへ118億円で委託するという議案が通ったと聞いています。建築コストを低く抑え、維持管理が膨大となる事例ではないかと危惧しています。

高砂市でも同機種の炉が2003年に本格稼動し、2年間で24度のトラブルが発生したと聞いています。ダイオキシンレベルも最大に達したといわれているこの炉のトラブル。開発から10年程度しか経過していない新しい炉で、未だ不安の要素が感じられます。

そこで2点質問します。

1 候補地の問題として、用地選定の経過ということで質問しています。たびたび議会でも報告ありますので、簡潔にお願いします。

2 炉の問題。先ほどいいました計画炉について、先進地の現状の報告の調査をされているかどうか、この2点をお聞かせください。


市長 
 まず、1点目の、用地選定の経過については、担当部長よりご説明します。

 2点目の、計画炉の先進都市の現状調査の有無について、説明します。
 現時点では、全国で170基の溶融施設が稼動しており、数年以内に新たに20基の稼動が予定されていますことから、この方式での燃焼管理の技術も十二分に蓄積されていると考えます。また、これらの焼却施設には最新の発電および廃熱利用等の設備を備えているものもありますので、木津川市にとって有用な先進地事例となると考えています。

 また、プロジェクトチーム事務局におきましても、別途さまざまな手法により情報収集を行っているところです。
 この問題については、1日でも早い建設を目指すと言う方針のもと、日々取り組みを続けていく所存です。


生活環境部長 
 用地選定の経過について。
 昭和37年8月に、木津町、精華町、山城町の3町が一部事務組合として「西部塵埃処理組合」を構成し、翌年から鹿背山焼却場において、昭和55年の焼却終了まで18年間にわたり、構成町のごみを焼却してきました。
 
 昭和55年4月に、鹿背山焼却場が打越台環境センターへ移転しました後、覚書書により昭和57年3月の稼動を目標として、清掃センター木津工場の建設を進めてきたところですが、残念ながら実現には至らず、現在、木津川市から発生します一般廃棄物については、打越台環境センターでの焼却延長をお願いし、また人口オーバー分については、三重県伊賀市おいて、区域外処理を行っているところです。

しかしながら、決して施設建設事業をあきらめたのではなく、早期建設に向けた取り組みを継続してきたことについて、主要な用地選定の経過を説明します。

 平成11年6月の清掃センター事業計画策定までは、行政内部組織により、木津町内において数ヶ所の候補地選定を行い、地元調整を実施してきたところですが、諸般の事情により計画を断念し、実現することができませんでした。
そこで、行政のみならず、広く住民・議会・学識経験者等の参画を得ながら、清掃センタープロジェクトチーム、資源循環型都市施設建設協議会、環境共存型まちづくり推進委員会を順次結成し、2年間にわたり候補地の選定や整備計画を策定した結果、平成13年3月に中央地区内を候補地として、最終決定したわけです。

 また、議員ご指摘の、中央地区開発に伴います地元説明資料に、清掃センター建設予定地が明記されていませんでしたことは、清掃センター木津工場が都市計画法による都市計画施設としての決定として位置づけされていなかったことが、都市再生機構の中央地区開発計画に反映されなかったわけです。中央地区の都市再生機構の撤退が平成25年度に決定され、さらには打越台環境センターがおかれている状況を考えますと、新たな施設の建設は、一刻の猶予も許される状況ではありません。

 現在、この懸案事項をできる限り早い時期に、最善の方法で解決できるように取り組んでいます。よろしく。


くれは 炉の問題ついて先に答えていただきましたので、計画炉は170基あるということ、十二分に蓄積されるといわれています。これからも引き続き現状調査も含め、炉の問題については日進月歩の世界でもあると思いますので、十分検討していただきたい。

 経過について報告していただきました。詳細に報告していただきました。先に私が選定理由を一部述べましたが、その理由が明記されている環境共生型まちづくり推進委員会の会議内容を長くなりますが、述べていただきたい。


生活環境部長
当時の委員会で議論された内容について、会議録がありますので、答弁します。

〜以下は、議事録より〜
第8回委員会において、確認いただいた2箇所の候補地、木津町中央体育館付近および木津中央特定土地区画整理事業地内、いわゆる木津中央地区について、行政にて法的な問題・土地利用、用地確保などの観点から比較検討を行った。

法的な課題は、両候補地ともに解決が可能であるが、木津町中央体育館付近は、周辺農地が農振農用地であるばかりではなく、感慨排水事業の受益地であって、施設の周辺整備を含めると、木津町の中央地区に位置する優良農地に大きなダメージを与えるとともに大規模な農地転用が必要となり、建設時の受益地の減少に加え、今後の農地転用もあわせて考えると、将来的に補助金の返還をまねくことが懸念された。一方、木津中央地区は、土地区画整理事業が本格始動したところであり、良好な住環境の整備を目指し、受託・学校や公園などの公共施設・商業施設や研究所施設、そして清掃センターや関連施設を計画的に配置することが可能であることから、木津中央地区を清掃センター建設最終候補地として選定した。

そしてさらに、木津中央地区での位置選定については、木津町のまちづくりや土地区画整理事業を踏まえて検討した結果、清掃センターのみならず、その周辺地区に地形を活かした公園や緑地、親水広場などを配置することができ、さらに学術研究施設用地を配置し、環境関連企業や研究所、研究関連のベンチャー企業や大学等の環境関連研究部署の誘致を踏まえた計画が可能であることから、木津中央地区内における鹿背山地内が、清掃サンター建設最も適切な場所であるとの結論に至ったしだいである。

また、土地区画整理に伴う地区内の道路整備が、清掃センター建設の建設工事、施設の稼動に遅れた場合において、既存道路からの仮設道路を接続することになるが、その場合、既存道路からのアクセス状況を踏まえ合わせても、適切な場所であると判断した。

以上です。


くれは  今、述べていただいたのは、平成13年の9月18日の会議での報告です。平成13年から6年たっているわけです。今読んでいただいた選定理由に明記されていることがら、一つずつ申しませんが、2つあった候補地を1つに絞った理由がこれなんです。この理由です。しかし、その後、できると思った一括購入なり、周辺の整備なり、ほとんど進展していない状況で、本当にこの理由が生きているかどうか、疑問に思いましたので、取り上げました。

 当然、根拠が崩れていませんかと言うふうに思うわけですけれど、まず候補地を決定することが先決であるのは言うまでもないことと私自身も思っています。しかしながら、この今の検討方法は、一部町民も入られましたが、ある意味、2箇所から1箇所に決めたのは行政が決めていますので、そういう意味では、行政主導による場所の選考であったと言うことは免れないことです。1箇所に絞ってから、地元住民への合意というのは、本当になかなか理解を得られるものではないと思います。

 近隣では、奈良市で今、ごみ焼却場の移転建設計画があります。2006年2月より専門家を交えた委員会を開催し、候補地の選定などについて会議をされています。この11月に中間報告が出されています。HPでもアップされていますので、簡単にとることができ、私は詳細に読ませていただいて、大変参考になると思いました。住民参加でされていること、奈良市以外でも住民参加でされているところたくさんあります。飯山市、浜松市、津山市、そして今されている豊岡市もそうです。飯山市は失敗した事例かと認識していますが。このような事例、特に奈良市は近くですし、同時進行で進まれているので、ぜひともここを勉強していただきたいと思います。今プロジェクトチームで進められていると思いますが、方向を決める意味でも、奈良市に学ぶことがたくさんあると思います。

 ちなみに奈良市ではまず、面積を10haぐらいにしようか、どれくらいの面積が必要かの議論か羅入られたみたいです。そして10haぐらいが適当だと。木津川市では2haですか。そして市内全域からまず、空き地を拾っていく。そういう作業をされ、たくさんの空き地の中から絞られたのが、今15箇所です。そしてこれからは、当該の住民の方も入られた委員会をつくっていかれるそうです。まさしく、全市を巻き込んだ議論。木津川市だとおそらく精華町も巻き込んだ議論となっていくべきだと思いますので、ぜひとも奈良市の取り組みを調べていただき、また3月議会で聞かせていただきますので、ご報告などしていただきたい。そのおつもりは。


市長 ただいま、ご提言いただきましたこと、ぜひ参考にさせていただきます。